検索結果の順位にページ読み込み速度はどれぐらい影響するか?
2010年2月19日
結論から言うと、関連性の方が遙かに重要。ユーザーに有益な情報を提供した上で、ページの読み込み速度が速ければなお良い程度と考えてよさそうです。
2009年11月に検索エンジンのグーグルは PageRank の要素の1つとして、ページ読み込み速度が加味されると言及していました。
そのことを受けて、グーグルのマット・カッツ氏はインタビュービデオの中で次のように述べています。
最も重要なのは “関連性” である。でも、関連性や被リンク数などなどが同じくらいのサイトが2つあったら、速いほうのサイトを好むだろう。とはいえ、あくまでも主要な要因は関連性である。
ページ読み込み速度が遅い場合でもマイナス評価になる訳ではなく、早い場合にはほんの少しプラス評価になるということのようです。
なお、この場合の「ページ読み込み時間」は (X)HTML ページ単体ではなく、画像、CSS、JavaScript を含めたページ全体の読み込み完了までの時間を指します。
とは言え、さほど影響がないのなら、グーグルにはあまり言及して欲しくないというのが正直な感想です。
それというのも「ページ読み込み時間」はちょっと微妙な問題だからです。
きちんと情報を伝えようとした場合、画像やイラストも使ったほうが有用なホームページになります。また、以前に比べるとホームページの各ページの作りは「1テーマ、1ページで作成するのがベスト」という作りへと移行しました。1ページの情報量が増えれば、当然「ページ読み込み時間」は増加し、「ページ読み込み速度」は遅いと判定されます。
また、ページを細切化して、ページビュー数(PV数、閲覧数)を稼ぐやり方も全く推奨されていません。意味なくページを細切れにすることで、ページを軽くするわけにはいきません。
更に言えば、XHTML(XML)のコーディングで、現時点で最善とされるセマンティック・ウェブ(Semantic Web)という考え方に基づいてホームページのコーディングを実現しようとすれば、その性質上コーディングのための記述は増えてしまい、ページは重くなります。
情報量とページ読み込み速度は相反します。ゆえにそれは絶対に回避できない問題なのです。
要は、ホームページ制作において、CSSをよりスッキリした記述にし、必要以上に重い(無意味な装飾系) JavaScript を使わないようにというのがグーグルの本意ではないでしょうか。
最後に笑えない笑い話を。
実はこの「ページ読み込み速度」は、グーグルのウェブマスターツールを使えば直ぐに判明します。日課としてウェブマスターツールに目を通す自分ですが、さすがに遅いと判定されれば、気分が良いものではありません。
が、しかし、その「ページ読み込み速度」を遅くしている個々の要因についてのウェブマスターツールの記載を見ると、なんとグーグルのツール(ブロガーの CSS やグーグルが多用する JavaScript ベースのツール)が数多く登場するではありませんか!
一方で、グーグルは様々な JavaScript ベースのツールを提供していながら、もう一方でその JavaScript ベースのツールが、「ページ読み込み速度」を遅くしていると警告しているわけです。
グーグルさん、それってちょっと話が矛盾していませんか?
ラベル: Google, SEO(検索エンジン対策), 検索エンジン
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